SCコーチ1養成講習会

日時:2021年10月23日(土)〜24(日)、11月6日(土)〜7(日)
会場:神戸登山研修所
参加者:M戸(報告者)
目的: JSPO/JIMSCA公認のスポーツクライミングコーチ1(SCコーチ1)資格の取得を目指してクライミング指導者としての必要な知識やスキルを体系的に学び向上させて、会メンバーへのより良いクライミング指導へつなげるため。

<カリキュラム>
1.基礎理論
①クライミングの基礎、指導者制度について:2hr
②クライミング(人工壁)の技術・安全・用具:4hr
③医学(ストレッチ・スポーツ外傷・ドーピング):3hr
④法律(指導者の法的責任):1hr
⑤セッティング・グレード:1hr
⑥競技:2hr

2.実技・指導実習
①用具:2hr
②クライミング:8hr
③確保:3hr
④セッティング:2hr
⑤競技:2hr

3.実技検定:2hr、筆記試験:1hr

<講習概要と所感>
SCコーチ、すなわちSC指導者の養成講習会開催の背景は、SCコーチ1資格取得によって国体等の公式大会の監督を勤められるが、残念ながら全国の資格者は現状少ない状況で、今後の大会運営を円滑にすすめるため早急に資格者を増やそうとしているとの説明があった。
今回の参加者は近畿各所(兵庫、大阪、京都、奈良、愛媛、滋賀)より私含め12名の講習参加があり、背景の思惑通り監督志望目的の方は多いものの、私のような山岳会指導で参加されている方もいる。参加年齢層は20代〜60代と幅広く、若手〜中堅は競技選手を日々指導しており監督志望の方が多い傾向。中堅〜高年齢層は競技に関与しないクライミング指導目的にしている方が多い傾向だった。

講師は経験豊かな方が多く、アルパインクライミングの著名本「日本の岩場」に初登者(開拓者)として名前が掲載されている方や東京オリンピックやワールドカップで実際に指導されている方もおり、蒼々たる講師陣だったと思う。時節柄からかweb会議方式での講習も一部あった。

講習内容は競技関連だけでなく、クライミング各種用具、支点構築や確保理論等のクライミング技術に関する事まで幅広く学んだ。クライミング技術は、カリキュラムでは人工壁前提の様な内容で書いてあったものの、実際の説明ではクライミングの歴史の話であったり、岩場での事故事例も含めた講義でとても分かりやすかった。競技関連でも医療、法律等は山岳会でのクライミング指導で役立つ内容もあり、全般なクライミング指導者としての知識、スキルが身につく4日間のボリュームある内容だった。

気になったこととして、監督目的の資格取得で参加されている方の中には、岩場へ行ったことが無く、また支点構築技術や確保理論を知らず今回の講習会で初めて学ぶといった方が多く少々驚いた。致し方ないのかな?
一方、私は逆に競技に関する事についてはあまり知らなかったので、今回知ることができて良かったと感じ、これでバランスの取れた指導者になれるかもしれないと思いながら、、、

合格していることを祈ります(笑)

<講習会の模様>

神戸登山研修所の玄関

神戸登山研修所の表札

室内のボルダー壁

室外の施設
左側がアルパイン想定の練習ができるスラブ状の人工登攀壁
右側がコンペ等でも使用できるハング状の人工登攀壁

机上講習の模様

各種アンカーの展示

ルートセットの練習

支点構築と回収
講師によるデモンストレーション

各参加者による人工登攀壁下部での
支点構築の基礎練習

支点構築と回収の練習と検定

トップロープで練習した後に
リードクライミング練習

講師による確保理論の実地説明
写真は仮固定の説明の模様

リードクライミング及び
ビレイの検定

昔のビレイ器具やアンカー等
見せて頂いた

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