20210131 アイスクライミング講習 in 藤内壁3ルンゼ

日時:2021年1月31日(日) 9:00〜15:40、天候:曇り時々雪や晴れ
場所:御在所岳 藤内壁 3ルンゼ(三重県)
参加者:M戸(報告者)、会員外2名
講師:御在所クライミングスクール 増井 行照氏(アルパインクライミングガイド協会会員 国際山岳ガイド資格 菰野山岳会会員)
http://www16.plala.or.jp/gozaisho/index.htm

行動記録:
御在所ロープウェイ湯の山温泉駅 9:00始発 → 山上公園駅 → 一般登山道から3ルンゼへの取付 → 藤内壁 3ルンゼ 9:30着  アイスクライミング(ピッチグレード Ⅳ級)  14:40終了 → 一般登山道 → 山上公園駅 15:00着 → 湯の山温泉駅 15:40着

講習内容:
御在所地元ガイド 御在所クライミングスクールの増井 行照氏によるアイスクライミング講習に参加しました。基礎からしっかり学ぶ目的での講習参加で、最低限必要なギヤを用意し今回が初のアイスクライミング。
講習場所は、藤内壁に色々なアイスクライミングゲレンデがある中でどれかという事なのですが、藤内壁全体に年始にできた氷が先週の雨でかなり溶けたそうで、比較的安定的に氷が残っていて且つ初心者向けということで「3ルンゼ」を登らせて頂く事になりました。今回の講習で色々な事を学べ楽しく登る事ができて良かったです。

御在所ロープウェイから入山し、山上公園駅からアプローチ15分程度で3ルンゼに到着。尚、下の登山道から入山しようとすると鈴鹿スカイラインのゲートが閉まっている(3月末まで)ので無積雪期よりもアプローチにかなり時間がかかります。

御在所ロープウェイ 湯の山温泉駅
始発に乗車

3ルンゼ到着
氷の張りは多くはないが
まずまずの量とのこと。

3ルンゼの右側ルートに、増井講師がリードで登ってトップロープを張ってもらい、基本的なアイスクライミングの登り方を教えてもらいながら各参加者は1本目を登攀。アイスでやりやすいビレイ方法を教えてもらい、これも実践。

ATCのガイドモードを上手く
利用してのビレイシステム

分厚い冬用手袋しながらになるアイスの
ビレイは
この方法がやりやすい

一度皆が登った後、ゲレンデ左端の氷が張っている箇所で改めて増井講師がレクチャー。各自の登りの癖に合わせて修正点を指導して頂けるのでありがたい。

まず増井講師が登って
登り方のレクチャー中

その後で改めて同じ箇所の右側ルートをトップロープで登攀しました。
アイスアックスの使い方は、顔より上の箇所で手首のスナップを効かせてアックスの重さで軽く刺す感じで打つ。一度で入らなければ同じ箇所を2〜3回打つ。別の箇所ばかりをガンガン叩くと全体が割れやすくなるので注意。打つ箇所は出っ張っているところや岩角付近は氷が割れ易いのでへこんでいる所を狙って。大きく振りかぶると狙う箇所がブレるので、少ない振りかぶりで。両腕の間隔は肩幅ぐらい。アイゼンは、ひざから下でスナップを効かせて打つ感じ。登っている時の足幅は広げず狭く、次にアイスアックスを打てるように広げるスタンスでとのことで、これを実践しながら登りました。

右側ルートの登攀を開始するM戸
アイスアックスを打つときの足幅は広く

右側ルートの中腹
登る時の足幅は狭く

右側ルートの上部

今回M戸が用意したアイスアックスは
ペツルのクォークで
アルパインでも広く使える
オールラウンドモデル

他参加者はペツルのノミックという
アイスクライミングに特化したモデルを使用

次にアイススクリューの打ち方を下側で練習。最初にグリグリ入れてスクリュー先端が入り込んで固定できたら、手でねじ込む。ねじ込む力が減ってきたら、ハンドルを使って入れるということを教えて頂いた。
次に左側ルートへ増井講師がリードで登ってトップロープを張ってもらい、一度各参加者がトップロープで登った後、2回目はトップロープで登りながらアイススクリューを打つ練習実施。

アイススクリューを打つ練習中

増井講師が左側ルートを
リード登攀

その後、各参加者がトップロープで
登りながらアイススクリュー打ちと
回収の練習

その他、氷で終了点構築や懸垂下降を行うための「V字スレッドアンカー」の構築方法について、増井講師からレクチャーを受けた。強度テストの感触では、300kg以上の強度はありそうだった。フックツールは必要な装備ですね。
また、今回複数の手袋を用意し試した結果、防寒テムレスはアイスクライミングには最適だと思いました。(増井講師も同意見)

長いアイススクリューでV字に穴を空け
フックツールを用いて
60cmの長さのロープスリングを通し
末端を結ぶ

V字スレッドの強度テスト中
見た目弱そうだが
支点として十分な強度がある

講習が終わり20分程度のアプローチでロープウェイ駅へ到着。駅からゲレンデが近いので体力的には楽です。でも下りのロープウェイは観光客やスキーヤー、登山者で賑わって混んでいました。乗車している時間にも増井講師よりアイスアックスのピックのメンテ他、色々教えて頂きながら下山。前日の堂満に引き続き、充実した楽しい休日を過ごすことができました。

山上公園駅周辺は
霧氷と晴天の美しい景色でした

アイスアックスのピックは
ヤスリを使ってこんな感じで
削るのが使い勝手良いそうです
削り過ぎ厳禁

後日余談:
とある登山用品店のベテラン店員さんから「保管や持ち運びに便利で、そのまま身体に装着して使えるし使い勝手がとても良くお勧め」ということで写真のアイススクリュー用ホルダーを購入し、今回講習で初使用しましたが大失敗。長いスクリューは写真の赤丸の通り先端が飛び出て危ないのと、スクリューを打ったり回収時でとにかく出し入れがしにくくてしょうがない!!クライミング用ハーネスに装着できるアイスクライミング用ギヤラックへ買い直しとなりました。追加出費がイタイ(>_<)
もしこれから始めようと考えている方はこのような失敗がないようにということで(笑)

増井講師を始め他参加者の皆さんからも
これはダメですね〜との評価でした(笑)

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