20200802 北アルプス 錫杖岳 左方カンテ アルパインクライミング

日時:2020年8月2日(日) 5:00〜18:00、晴れのち曇り
参加者:H藤(CL)、K合会長(SL)、T井、O野、M戸(報告者)
目的:
メインテーマー夏山合宿  剱岳アルパイン(チンネ)に向けた本チャン練習
サブテーマ ーK井とM戸の本チャンデビュー戦

行動記録:
中尾高原口駐車場 → 笠ヶ岳クリヤ谷登山道 → 錫杖沢出合 → 錫杖沢渡渉 → 左方カンテ取り付き
<左方カンテ>
1P(ルンゼ【Ⅲ】40m) → 2P(ルンゼ【Ⅳ】40m) → 3P(ピナクル頭からスラブ状フェース【Ⅴ】30m) → 4P(バンド状【Ⅱ】20m) → 5P(チムニー【Ⅳ+】30m) → 6P(チムニー左のフェース〜カンテ状【Ⅳ】 40m) → 7P(かぶった凹角〜大チムニー〜クラックの走ったフェース【Ⅴ+】40m) → 8P(スラブ【Ⅳ+】40m) → 9P(ルンゼから短いフェース【Ⅲ】40m) → 登攀終了 前衛フェース山頂直下 平地
<下山>
8Pから7P取り付きの大テラスまで2P懸垂下降 → 大テラスから北沢側フランケの垂壁を懸垂下降(2ピッチ) し北沢下降点
北沢経由で 錫杖岩舍 →  錫杖沢渡渉 → 錫杖沢出合 → 笠ヶ岳クリヤ谷登山道 → 中尾高原口駐車場 下山

登攀概況:
天候は晴れのち曇り。夕立ち等の雨に合わずクライミング日和。
事前に地震の影響があるかもとクライマー仲間達から聞いていたが錫杖沢の渡渉は問題なく取り付きへ進めた。K合会長とO野はルート経験者だが、ルートやグレードが変わるような大きな落石や崩落は無いようだった。

中間支点のボルトは、近年ほとんど抜かれていると聞いていた。確かにエイド用のリングボルト等は全く無かったが残置ハーケンやハンガーボルトは一部ピッチに少ないながら核心箇所等にあった。M戸の記憶が正しければ、5Pチムニー超えた所に残置ハーケンx1、6Pのスタートすぐ右フェースに残置ハーケンx1、7Pのスタート核心部にハンガーボルトx1、核心超えた所に残置ハーケンx1、大ピナクル超えたフェースにハンガーボルトx1、残置ハーケンx1、8Pスラブスタート付近にボルトx1があったと思う。
各ピッチ終了点は、ハンガーボルト2箇所打ってあり、ピッチ切るポイントは分かりやすかった。

ナチュラルプロテクションはカムとナッツを1セット持っていき主にカム#0.4〜4を使いナッツは使かわず。この辺りはクライマーのスキルによるかもしれない。

下山は8Pから懸垂。大テラスから下は北沢側フランケ(注文の多い料理店付近)を懸垂下降した。懸垂支点にある残置スリングは新しいモノにかけ変わっているようだった。私達の会は持ってきたスリングで各場所を補強した上で使わせて頂いた。

所感:
K合会長とM戸がペアに。誰もとりついていない1PからM戸はリードトップで行かせてもらったが、コールが届かない聞こえない、分かりやすいはずのピッチ終了点を超えてロープ一杯の変な所で切る等、最初はもたつきながら後続パーティーにも迷惑をかけてしまった。しかし、つるべで徐々に調子は上がってK合会長のフォローもあって中盤からは追いつかれず登れた。7Pは最初の核心部に苦労したがA0で何とかクリア。後で聞くとK合会長とH藤はフリーで登れたとあって悔しかった。4時間目標が約5時間越えの時間がかかったので、よりスムーズなクライミングとロープワークがM戸の今後の課題。懸垂は北沢側フランケの垂壁でのロープ掛け替えは高度感にシビレた。

成長を促してもらえるK合会長と仲間に恵まれて、アルパインクライミングの素晴らしさを感じ得るものが多かった充実した一日だった。

錫杖岳出合から 前衛フェース全景

錫杖沢の渡渉

左方カンテ取り付きからM戸/K合会長ペアのスタート

後続スタート待ちのO野とT井

3Pのスラブ状フェースを登攀中のK合会長

5Pのチムニー登攀中のH藤

6Pのチムニー左のフェース登攀中のK合会長

7Pの大ピナクル、大チムニーを登攀中のM戸

7Pのフェースからの終了点 のH藤、登攀中のO野

登攀終了し前衛フェース頂上直下の平地で後続パーティ待ちのM戸

焼岳とK合会長

7P終了点で懸垂下降準備中のH藤、順番待ちのT井、O野

北沢側フランケで懸垂下降中のK合会長

北沢ではニッコウキスゲが咲いていた

 

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