1/30 芹にて

 メンバー:TとN
 本日は、諸事情により午後からのクライミング。芹谷は我々ともう1グループでほぼ貸切状態。昼間は気温7度、そこから16時にかけてどんどん気温が上昇し、コンディションは最高だった。
 前回の課題「ムササビ小僧」を攻略すべく、アップ無で取付こうかとも思ったが、焦らずに「ハングルーズ」に取付く。アップのつもりが、終了点間際でアップ、アップ。T君もTRトライ。本調子ではないようだが、目標を持って取り組んでいるよう。その後、目的のムササビへ。前回とは違うムーブが決まり感じは良かった、が一撃目はヌンチャク掛けに留まった。
 ロワーダンウでぶら下りながらハングドッグしていると、周りで落石が相次いで起きた。「サルでも暴れているのかなぁ」と岩を眺めていると、ガサガサと小屏風側の斜面から、猟犬が足を引きずって現れた。我々の前まで来てからドサッっと横たわる。しばらくすると下界から飼い主の「下りてこーい」の声が聞こえた。こちらも「犬怪我してるー」と叫ぶ返すも返答無し。クライミングは一時中断した。犬がいる場所は足場が悪かったので、少し上のテラスまで担ぎ上げた。「足完全にやられてるなぁ、助けてあげましょう。」見捨てる訳にも行かないのだが、問題はどうやって下ろすか。ザックの中身を全部出して犬を入れようとしたが、猟犬でかし。2層式の下側開けて足ブラ状態にしたら何とかザックに収まった。足痛そうなので、あまり無理にも動かせず、ゆっくり大人2人で担ぎ下ろす。「遭難救助訓練しとかなあかんなぁ」「登るだけに使ってた道具ももっと別な使い方できるんやろなぁ」っと心底感じた。ゆっくり下ろしてようやくテラスへ、わんこ結構重たくて大人2人汗だく。しかも結構くさいのです。ザックが・・・いやいやいち早く下山せねば、アプローチ道をゆっくり下山。
 ようやく舗装道まで辿り着き、辺りを見渡すと飼い主らしき人の軽トラックが停まっているではないか、良かったこれで無事引き渡せると安堵した。
 〈飼い主に会った時のイメージ〉・・・「よう助かったのおっ。よう若い衆ありがとうよぉ。そうそうお礼と言ったら何じゃが、丁度今捕れた猪があるから少し寄って鍋でもどうじゃ」・・・ってな感じ。
 〈でも現実は〉猟師のおやじがトラックから出るや否や犬に向かって「おう久しぶりっ」、我々には「ありがとっ」とだけ言って犬の首根っこ捕まえて連れてった。。。以上かよって感じでしたが、まあ見返りが欲しくて助けたわけではございませんが、とにかくさっぱりしてました。わんこも飼い主に会って心なしか元気そうだったので良かったが、心の中にもやもやが残った。
 気を取り直して再び登って続きをする。2便目心に残ったもやもやをふっ飛ばしRP出来ました。現実は厳しかったがいい事して良かったです。
 気を良くして次なるターゲット「バイタルポイント」へ取付く。がしかしテンションしまくりで1時間は取付いてたと思う。日が沈むと同時に私のバイタルも低下。何とか上まで抜ける事が出来たが、おさらいをする時間も無く終了。T君ビレイ長々ありがとう。
 半日だったが、成果も出せたので嬉しかった。一方で救助訓練の必要性を痛感した日でもあった。

澄みきった空

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